【大腸レポート Vol.1】
腸活から『大腸活』へ!

大腸と小腸の違いを知っていますか?

2015年春頃から、話題となり始めた「腸活」。2019年の今でもそのブームは衰えることなく、テレビや雑誌などのメディアでは、「腸活」はもちろん「腸内フローラ」「腸内環境」「腸内細菌」など、「腸」に関するワードも増えてきています。「腸活」を宣言している芸能人や、医師などの専門家による「腸」関連の書籍も数多く出版され、実に様々な手法が紹介されています。
腸内環境を良くするために、ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品を、意識して食生活に取り入れている方も多いのではないでしょうか?

健康や美容のために「腸」への注目がますます集まる一方で、「腸活」の具体的な効果やその実践方法、そもそもの「腸」の働きについて、正しく理解されているか?という問いに、考え込んでしまう方も少なくないと思います。
大腸をテーマにした初回となるこのレポートでは、なんとなく知っているつもりの「腸」について、改めて紐解いていきます。

意外と知らない?大腸と小腸の特徴とは?

消化から排泄までを担う「腸」は、「小腸」と「大腸」に分かれています。まずは、それぞれの特徴についてご紹介します。

「小腸」は、直径約3cm程度、長さが約6mもあり、胃で消化された食物から栄養素を吸収することが主な役割です。腸粘膜の表面には、絨毛(じゅうもう)とよばれる無数のひだがあり、このひだを広げると面積は約200平方メートル、ちょうどテニスコート1面分にもなり、効率よく吸収することができます。

「大腸」は、太さは小腸の約3倍、長さは約1.6m程度、小腸で吸収しきれなかった水分や電解質を吸収して便を生成し、排泄するまで一時的にためておく働きを担っています。小腸から水溶液状になって送られてきた食物から、徐々に水分が吸収され、終末部では粥状に、さらに進み肛門の手前で排泄される便の形状になり溜められます。

全身の免疫力の7割は腸で作られる!免疫の主な担い手は「小腸」

全身の免疫力のうち、なんと7割は腸で作られると言われるほど、免疫の主な担い手である「小腸」。自分自身を守る免疫機能も発達しており、病気にかかりにくい器官といえます。実際、大腸がんに比べると小腸がんは非常に少なく、希少ガンに分類されています。

胃を通過した水分や食物の中には、病原菌など有害な細菌が混ざっていることもあるため、小腸の腸壁やその粘膜の下には「パイエル板」という免疫器官が備わっています。
この「パイエル板」は大腸には存在せず、最も「パイエル板」が多いのは大腸と小腸の間を隔てる部分で、有害な細菌を大腸に入れないよう、また、大腸から逆に入ってこないように守っています。

「便」を作るだけではなかった⁉全身の健康をつかさどる「大腸」

食べ物のカスを溜め体内の有害な物質を排泄する「便を作るだけ」の器官だと思われていた大腸ですが、2000年代に入ると、「次世代高速シーケンサー」という画期的な機器が登場し、一度に、膨大な数・種類の細菌を測定できるようになりました。どのような細菌がどのくらいいるのか?腸内細菌の詳細が分かるようになり、その役割や機能の研究が飛躍的に進展したのです。
ヒトの腸管、主に大腸には約1000種類、100兆個にも及ぶ腸内細菌(腸内細菌叢(そう)や腸内フローラとよばれます)が生息しており、研究が進むにつれ、「腸の健康」だけではなく「全身の健康」に関わっているということが分かってきました。このことから、近年では「腸活」ならぬ『大腸活』が注目されるようになってきたのです。

【参考情報】
「大腸活のすすめ」松井輝明著腸内細菌と健康:厚生労働省HP
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html


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人生100年時代を迎える、“いかに健康を保ち豊かな人生を送るか”が大きな課題となる中、年齢に抗うのではなく《毎日をいきいきと暮らし、上手に年齢を重ねる》ことを目指す『ウエルエイジング』という考え方に共感が集まっています。
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